遅くなりましたが、昨年の12月12・13日に開催した
「屋根づくりワークショップ」の様子を報告します。
今回は、茅刈りと屋根葺きを二日続けて行いましたが、
まずは茅刈りについてご紹介したいと思います。
この日は、16名の方が参加されました。
まずは、茅葺き民家についての説明です。
明日はここで屋根葺きを行うのですが、
ひとまずこちらは置いておいて、茅場に移動です!
茅場は、上石津町内の耕作放棄地を利用しており、
ここでの茅刈りは今回で三年目になります。
ススキも茅刈りの回数を重ねるに従って
次第に良くなってはいるのですが、
今年はやや栄養分が多かったのか質は低めでした。
今回も、講師は荘川から杉山さんに来て頂きました。
茅刈りについての留意点などの説明です。
説明が終わったら、さっそく茅刈り開始です。
毎年協力頂いている地元団体の方も参加しての作業です。
↑鎌の扱い方など留意点の説明をします。
地元の方、緑の村公園の職員さんも交えると、30人近く。
どんどんススキが刈り取られていきます。
お昼ごはんを食べて力を付けたあとも作業を続け、
3時頃には約200束のススキを刈り取ることができました。
↑大人数で刈り取ると、あっという間です!
↑たくさんあったススキがもうなくなりました。
あいにく、前の日まで長雨が続いたためススキが湿っており、
束ねずにしばらく茅場で乾燥させることにしました。
ただし、せっかく今回参加して頂いた皆さんに
ススキの管理方法を体験してもらいたいということで、
茅ニウ(各地で呼び名は様々)をいくつか作りました。
↑茅ニウを作るために、ススキの束を作ります。
↑簡単そうに見えて、コツがいる作業です。
↑水が入らないよう、てっぺんを強く縛ります。
毎年、茅刈りの際にはカヤネズミの巣が見付かりますが、
今年は三年間で一番多く巣を見ることができました。
正確な数は分かりませんが、見付けただけでも10個以上。
一年目、二年目は数個しか見付からなかったので、
そう考えるとかなり大きな違いです。
茅場の管理は、生き物の住みかを作るという意味でも
大きな役割を果たしていることが分かります。
↑カヤネズミはどこかへ行っているようです。
そして、作業終了後は茅葺き民家で晩ご飯。
今回は岐阜、愛知、滋賀の様々な活動をしている方が
上石津へと集まって下さりました。
日頃の活動についての情報交換などを行い、
明日の屋根葺き作業で使う「男結び」の練習をしつつ、
歓談しながら夜は更けていくのでした。
↑皆さん熱心に男結びを覚えていました。
さて、翌日の屋根葺き作業はどうなるでしょうか。
次回をお楽しみに!
文章:榎本