屋根づくりワークショップ~屋根葺き編
2010.02.20 |Category …活動報告
榎本です。
またまた遅くなりましたが、イベントの報告です。
12月12・13日に開催した屋根づくりワークショップのうち、
2日目に行った屋根葺き体験についてのお話です。
まず、昨夜の続きから。
夜も遅くなった頃、明日の石窯づくりの講師である
カナディアンファームのハセヤンが到着します。
同じくカナディアンファームでパンを焼いておられる
職員さん(と言うより、職人さん?)もご一緒でした。

↑一緒に男結びに挑戦してもらいました!
ここで、東京の吉水というとても素晴らしい旅館の職員さんが
わざわざこのイベントに参加するために来られるということで、
深夜の到着に備えて数人で地域づくりについて語らいました。
結局、吉水のお二人は高速の渋滞でまさに拘束されてしまい、
上石津へは翌朝の到着になってしまったのですが、
無事にこちらまでお越しいただけて幸いでした。
さて、二日目の作業について杉山さんから説明です。
昨年刈り取って乾燥させておいたススキの束を運び出し、
使いやすい長さに切り揃えて屋根まで運び上げます。

↑お隣の愛知県から参戦されたお二人は手馴れたもの!
そして、屋根の上での作業についても説明があります。
今回もこれまで同様、傷んだ部分を抜き取って補充する
「差し茅」という方法で屋根葺きをすることにしました。

↑初めての方も多く、皆さん興味深々です。
足場に上がれる人数には限界があるため、交代制になりました。
手の空いている人は、屋根葺きと茅の切り揃えを交互に行いつつ、
同じく緑の村公園内で行っている石窯作りにも参加して頂きました。
石窯作りの様子については、次の日記でご紹介します。

↑一度に上がれるのはこれくらい。皆さん頑張りましょう!
屋根葺きの方法については、以前のイベントと全く同じで、
古くなった茅をめくって抜き取り、新しい茅を差すものです。
前回のイベントで軒先と一段目が既に終わっているので、
今回は新しく吊り足場を作って、二段目に取り掛かります。
ここで、針の出番です。押さえ竹を固定するだけでなく、
吊り足場を作る時にも大活躍の道具なんですね。

↑屋根の裏側に出てきたわら縄をさばきます。
吊り足場が出来たら、あとはひたすら差すのみ!
一度作業に没頭すると、楽しくて手が止まりませんね。
と言いつつ、実はスタッフの榎本と藤田は、
朝ごはん、昼ごはんの準備や当日の会計、
イベントの写真撮影などに追われているうちに
気が付けばイベントがほぼ終わっているという状態でした。
参加者の皆さんに満足して頂けたのは非常に嬉しいですが、
自分たちが屋根に触れなかったのは予想外でした!

↑今回差した部分だけ色が違うのが分かりますか?
そして、今回のイベントのとても良かったところは、
屋根葺きや茅刈りに関心のある人たちだけではなく、
色々な分野の方にご参加いただけた点です。
その中でも、茅葺き屋根に巣を作るハチについて
研究や調査をされているグループの方にご参加頂き、
作業の合間に説明などをして頂きました。

↑西日本でハチの調査をされている矢代さん。
これまで、茅場にはカヤネズミやモズ、昆虫など、
そして屋根の中にも多くの生き物が住んでいることなどを
このブログでもいくつか紹介させて頂きましたが、
今回はまた新たな生き物「ハチ」の発見がありました!
そう言えば、二年ほど前に屋根の周りをハチが飛び交っており、
手を付いた場所に偶然いたハチに刺された事を思い出しました。
茅葺き屋根にはかなりの種類のハチが生息しているそうですが、
土で蓋がされたススキの茎を縦に切り開くと、
餌として貯めた花粉がたっぷり入った巣が見付かりました。

↑餌の花粉。土で幾層にも部屋が仕切られている。
茅葺き民家を守り伝えていくということは、
単純に人間の住みかを守っていくというだけではなく、
身の回りにいるたくさんの生き物たちの住みかも
同時に守っていくことに繋がると改めて実感しました。
そして、これまではネット上で情報のやり取りをしていた
ハチ研究グループのメンバーの皆さんが、
このイベントを通じて初めて面識を持ったというのも
茅葺き民家という場所が持つ魅力なのかも知れません。

↑屋根はようやく真ん中が見えてきたころ。
まだまだこの屋根を修理するには時間が掛かりますが、
集いの場、そして地域資源の活用の場として、
色々な形で活用していくことが出来ればと思います。
今年のイベントはこれで終わりとなりましたが、
新しい年も茅葺き民家と共に歩んでいければと思います。
関係者の皆さん、一般参加者の皆さん、
そしてイベントの様子を見に来て下さった地元の皆さん、
本当にありがとうございました!
次回も、楽しいイベントにしましょう♪

今回お世話になった杉山さんのお仕事については、
以下のサイトをご覧ください。
◆飛騨かやぶき◆
http://www.hida-kayabuki.jp/index.html
文章:榎本
またまた遅くなりましたが、イベントの報告です。
12月12・13日に開催した屋根づくりワークショップのうち、
2日目に行った屋根葺き体験についてのお話です。
まず、昨夜の続きから。
夜も遅くなった頃、明日の石窯づくりの講師である
カナディアンファームのハセヤンが到着します。
同じくカナディアンファームでパンを焼いておられる
職員さん(と言うより、職人さん?)もご一緒でした。
↑一緒に男結びに挑戦してもらいました!
ここで、東京の吉水というとても素晴らしい旅館の職員さんが
わざわざこのイベントに参加するために来られるということで、
深夜の到着に備えて数人で地域づくりについて語らいました。
結局、吉水のお二人は高速の渋滞でまさに拘束されてしまい、
上石津へは翌朝の到着になってしまったのですが、
無事にこちらまでお越しいただけて幸いでした。
さて、二日目の作業について杉山さんから説明です。
昨年刈り取って乾燥させておいたススキの束を運び出し、
使いやすい長さに切り揃えて屋根まで運び上げます。
↑お隣の愛知県から参戦されたお二人は手馴れたもの!
そして、屋根の上での作業についても説明があります。
今回もこれまで同様、傷んだ部分を抜き取って補充する
「差し茅」という方法で屋根葺きをすることにしました。
↑初めての方も多く、皆さん興味深々です。
足場に上がれる人数には限界があるため、交代制になりました。
手の空いている人は、屋根葺きと茅の切り揃えを交互に行いつつ、
同じく緑の村公園内で行っている石窯作りにも参加して頂きました。
石窯作りの様子については、次の日記でご紹介します。
↑一度に上がれるのはこれくらい。皆さん頑張りましょう!
屋根葺きの方法については、以前のイベントと全く同じで、
古くなった茅をめくって抜き取り、新しい茅を差すものです。
前回のイベントで軒先と一段目が既に終わっているので、
今回は新しく吊り足場を作って、二段目に取り掛かります。
ここで、針の出番です。押さえ竹を固定するだけでなく、
吊り足場を作る時にも大活躍の道具なんですね。
↑屋根の裏側に出てきたわら縄をさばきます。
吊り足場が出来たら、あとはひたすら差すのみ!
一度作業に没頭すると、楽しくて手が止まりませんね。
と言いつつ、実はスタッフの榎本と藤田は、
朝ごはん、昼ごはんの準備や当日の会計、
イベントの写真撮影などに追われているうちに
気が付けばイベントがほぼ終わっているという状態でした。
参加者の皆さんに満足して頂けたのは非常に嬉しいですが、
自分たちが屋根に触れなかったのは予想外でした!
↑今回差した部分だけ色が違うのが分かりますか?
そして、今回のイベントのとても良かったところは、
屋根葺きや茅刈りに関心のある人たちだけではなく、
色々な分野の方にご参加いただけた点です。
その中でも、茅葺き屋根に巣を作るハチについて
研究や調査をされているグループの方にご参加頂き、
作業の合間に説明などをして頂きました。
↑西日本でハチの調査をされている矢代さん。
これまで、茅場にはカヤネズミやモズ、昆虫など、
そして屋根の中にも多くの生き物が住んでいることなどを
このブログでもいくつか紹介させて頂きましたが、
今回はまた新たな生き物「ハチ」の発見がありました!
そう言えば、二年ほど前に屋根の周りをハチが飛び交っており、
手を付いた場所に偶然いたハチに刺された事を思い出しました。
茅葺き屋根にはかなりの種類のハチが生息しているそうですが、
土で蓋がされたススキの茎を縦に切り開くと、
餌として貯めた花粉がたっぷり入った巣が見付かりました。
↑餌の花粉。土で幾層にも部屋が仕切られている。
茅葺き民家を守り伝えていくということは、
単純に人間の住みかを守っていくというだけではなく、
身の回りにいるたくさんの生き物たちの住みかも
同時に守っていくことに繋がると改めて実感しました。
そして、これまではネット上で情報のやり取りをしていた
ハチ研究グループのメンバーの皆さんが、
このイベントを通じて初めて面識を持ったというのも
茅葺き民家という場所が持つ魅力なのかも知れません。
↑屋根はようやく真ん中が見えてきたころ。
まだまだこの屋根を修理するには時間が掛かりますが、
集いの場、そして地域資源の活用の場として、
色々な形で活用していくことが出来ればと思います。
今年のイベントはこれで終わりとなりましたが、
新しい年も茅葺き民家と共に歩んでいければと思います。
関係者の皆さん、一般参加者の皆さん、
そしてイベントの様子を見に来て下さった地元の皆さん、
本当にありがとうございました!
次回も、楽しいイベントにしましょう♪
今回お世話になった杉山さんのお仕事については、
以下のサイトをご覧ください。
◆飛騨かやぶき◆
http://www.hida-kayabuki.jp/index.html
文章:榎本
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