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かみいしづ古民家再生プロジェクト

古民家再生プロジェクトは,岐阜県大垣市上石津町にて茅葺き民家の改修とその後の活用,田舎暮らし体験を行うために様々な活動をしています!

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機織り体験イベント

榎本です。

今回は,機織り体験イベントについてのご紹介です。
このイベントは,2008年6月29日・30日に行いました。
今回のイベントでは,緑の村公園民俗資料館の隣にある
シルクの里工房という公園内の施設を使用しました。

シルクの里工房は,岐阜県産シルクのブランド化を目指して
蚕糸業の拠点として設置された施設です。
工房内には,2台の機織り機や染色の設備などもあり,
今回はこの設備をお借りしてイベントを行いました。

イベントの講師は,上石津にお住まいの三宅先生です。
糸紡ぎから染色まで全てご自分で作業をされ,
その糸を使って作品を作っておられる方です。
参加者は,スタッフ2名,一般参加者1名で,
設備の都合上,スタッフ1名と一般参加者が作業を体験しました。

まずは,今回制作する作品を決めます。
今回は,二人ともマフラーを作ることにしました。
そして,次にマフラーの幅と長さを決めます。
マフラーの大きさが決まったら,それに合わせて経糸を取ります。
経糸(たていと)は,一度長さと本数を決めると変更が難しいので,
この時点でしっかりと計画を立てておくことが重要です。

全て同じ色の経糸の場合は一色,何色かを組み合わせる場合は
好きな配色で交互に経糸を取っていきます。
経糸は,専用の糸取り機を使ってどんどん掛けていきます。

DSCF1066.jpg












↑掛け方に注意しつつ,必要な経糸を取っていきます。

必要な分だけ経糸が取れたら,次は経糸が交差してい場所を紐で縛ります。
これを“綾”と言い,この後の作業にとって非常に重要な意味を持ちます。
綾を取ったら,糸取り機から経糸を外して次の作業に移ります。

DSCF1069.jpg
















↑綾が取られた状態の経糸。綺麗です。


次は,上の写真にもある“筬(おさ)”という道具に経糸を通していきます。
通常は,機織り機に筬を設置した状態で経糸を通すようなのですが,
今回は秘密兵器!の登場で,とても楽々と作業を行えました。
その秘密兵器!というのが,この道具です。

DSCF1070.jpg
















↑綾を崩さず,しかも機織り機から離れて作業できます。

この秘密兵器に手伝ってもらって,筬に経糸を通していきます。
筬の中心部から左右に同じ幅の穴に経糸を通していきます。
写真の右奥にある金属製の道具が筬通しです。
この道具を使うと,経糸を筬に通しやすくなります。
経糸を準備する一連の作業を“整経”と呼びます。

DSCF1073.jpg
















↑中央から同じ本数だけ経糸が通りました。

ここまで準備が出来たら,ようやく機織り機での作業に移ります。
筬に通した経糸を綜絖(そうこう)線に通していきます。
この時,経糸の順番が入れ違わないように注意しながら通します。
綜絖線が掛かった綜絖板を二種類使い分けることで,
経糸を上下半分ずつに分けて,その間を緯糸(よこいと)が通るように
編み込んでいくことができるようになります。

DSCF1076.jpg
















↑経糸の片側を機織り機に固定して,準備完了です。

次は,緯糸の準備です。
経糸の色に合わせて,緯糸の色を選んでいきます。
経糸は機織り機に固定されているため変更は容易ではないですが,
緯糸はいつでも継ぎ足しや糸の変更ができるので,
作業しながらマフラーの模様などを作り上げることができます。

DSCF1077.jpg












↑先生が手に持っているのが緯糸を通すための杼(ひ)です。

マフラーの制作途中でどうも緯糸の色がしっくりこなかったので,
この写真で使っていた濃いめのグレーを使うのをやめて,
薄い緑色の糸で機織りを再開しました。
一度織ってしまうとほどくのは手間がかかりますが,
経糸ではないので比較的短時間で作業を再開できました。

DSCF1083.jpg












↑せっかくなので,スタッフの藤田さんにも体験してもらいました。

このあとの作業は,延々と最後まで緯糸を通して機織りをするのみ。
足下にあるペダルを踏むと,決まった綜絖板が持ち上がるので,
必要な綜絖板を上げる,間に杼を通す,綜絖板を下げる,筬を手前に引く,
の一連の動作で緯糸が一本分織られることになります。
とても根気のいる地道な作業ですが,ペダルを踏む音,
杼が左右に転がる音,筬を引いた時の音がとても心地よく,
ガチャン,ガチャンという単調なメロディーが心を癒します。

DSCF1089.jpg












↑2日目には,公園の職員さんが見学に来られました。

そして,二日間の作業を終えて,二人とも無事にマフラーが完成!
先生からも初めてとは思えない出来映えとお褒めの言葉を頂きました。
最終チェックとして,ほつれているところがないか確認をして,
マフラーの両端がほどけないように結んで完成です。

DSCF1094.jpg
















↑両端は結んでおしゃれに仕上げましょう♪


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↑2mのマフラーが完成しました!!


何だか気が付けば完成していた!という感じではありましたが,
昔の人が日常生活の中で行っていた機織りという作業の工程を
最初から最後まで体験することができたのは大収穫でした。
そして,自分が時間をかけて作ったマフラーに対する愛着は,
お店で買ったブランドものにも負けないものだということも
この作業を通して実感することができました。

機織り体験は,時間や人数の都合で今回参加できなかった
参加者もいるので,また改めて開催したいイベントです。


書き込み:榎本

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差し茅で茅葺き屋根の修理~その2

榎本です。

今回は,差し茅イベントの二日目の内容についてご紹介します。
一日目は雨が降って作業がなかなかはかどりませんでしたが,
この日は気持ち良く晴れて,絶好の作業日和となりました。

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↑今日が初めての参加者もいるので,まずはご挨拶。

昨日は,屋根の一番低い部分になる軒先の線を揃えたので,
次は屋根のてっぺんまでの角度を調整していきます。
先が少し曲がった茅葺き職人ならではの剪定ばさみを使って,
飛び出した茅を切り揃え,屋根の角度を作っていきます。
これも最後まで屋根の角度を決める重要なものになるので,
気を緩めないように慎重に作業を進めていきます。

DSCF0846.jpg












↑初めてのはさみは重くてとても扱いにくいです。

角度が決まったら,屋根の上に向かって昨日と同じ作業を続けていきます。
抜いては差し,抜いては差しの繰り返しです。
古い茅でも丈夫そうなものは完全に抜ききらずにその場所で再利用することで,
修理に使う茅の量を少しでも減らせるのが差し茅の良いところです。
新しい茅に葺き替えられた部分は,30~40cmくらいの幅ごとに
わら縄で簡単に縛って固定していきます。

DSCF0867.jpg












↑作業しづらい所は,開き針を使ってこじ開けます。

ある程度上まで作業が進んだら,押さえ竹で茅の真ん中より少し上を押さえます。
このとき,古い竹がそのまま使えれば茅と同じく再利用しますが,
民俗資料館の屋根は押さえ竹が露出している部分も非常に多く,
場合によっては新しい押さえ竹と交換する必要がありました。

DSCF0861.jpg
















↑ミニチュアづくりでもお馴染みの“針”を使った作業です。

押さえ竹を固定するのは,強度の問題で針金を使いますが,
昔の人たちはわら縄を使って固定していました。
昔の人でも,今のような使いやすい針金があれば恐らく使っていただろう,
とは職人さんたちのお話です。余談ですが・・・。
そして,針を使った作業には,やはり裏方の針受け役が必要です。

DSCF0850.jpg
















↑屋根の表側に戻る針金に手を縛られないように注意!

このイベントでは,滋賀県立大学で古民家再生と活用の活動を行っている
男鬼(おおり)楽座の学生さんたちも参加してくださいました。
こちらから男鬼楽座のイベントへ参加させてもらったこともあり,
今後それぞれの活動の中で交流が図れる形を作っていきたいです。

DSCF0887.jpg












↑滋賀県立大はじめ多くの方に参加して頂きました。

DSCF0906.jpg












↑昨日よりは減りましたが,地元の方にも手伝って頂きました。

そして,作業は仕上げにうつっていきます。まずははさみでの刈り込み。
さらに全体をならすために“がぎ”を使って叩き固めていきます。

DSCF0882.jpg












↑低い位置での作業は,意外と疲れるものです。

CIMG2825.jpg
















↑斜め下から叩き上げるようにして固めていきます。


最後は,軒先を揃える作業。これがかなりの重労働でした。
はさみが重い上に普段慣れない股ごしの動きなので,
この日で一番体力を使った作業になりました。

CIMG2839.jpg












↑はさみの重さとススキの堅さに完敗です。

刈り揃えたあとは,更に軒先を綺麗にするために長板で叩きます。

DSCF0915.jpg












↑この位置からの作業は,慣れが必要そうです。

二日間に渡る茅葺き屋根の修復作業でしたが,参加者全員怪我もなく
無事にイベントを終えることができました。
作業が終わったあとで屋根を見ると,葺き替えた部分が分かるほどに
屋根が若々しい色合いになっていたことにとても感動しました。

DSCF0916.jpg












↑修復後の民俗資料館。途中から色が変わっています。

今回のイベントでは,全体の数分の一しか屋根の修復はできませんでしたが,
今後も緑の村公園と大垣市の職員さん,そして地域の方々と一緒になって
この古民家を再生,活用していくことができればと考えています。
このイベントにご参加,ご協力いただいたみなさん,
本当にありがとうございました!!

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↑作業終了後に,集合写真を一枚♪


今回イベントに参加して頂いた滋賀県立大学男鬼楽座の活動は
以下のホームページをご覧ください。

http://www.shc.usp.ac.jp/hamazaki/oori.html



書き込み:榎本

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差し茅で茅葺き屋根の修理~その1

榎本です。

今回は,待ちに待った古民家再生プロジェクトの一大イベント,
差し茅による茅葺き屋根の修復作業です。
イベントは,2008年5月31日・6月1日に行いました。

今回は,両日でスタッフ2名,緑の村公園・大垣市の職員さん8名,
一般参加者14名,地域の方約20名が参加しました。
今回の講師は,茅葺き屋根のミニチュア作りでお世話になった
荘川の茅葺き職人さん,杉山さんとお弟子さんの太田さんです。

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↑まずは,今日の作業について説明です。


9月に行った茅刈りのあと,休耕田で乾かしておいたススキが
軽トラに乗ってどんどん古民家に集まってきます。
さっそく茅の束を荷台から降ろして作業しやすいように並べます。
まだ湿っている茅が混ざっていたので,より分けます。

CIMG2600.jpg












↑人数が多いので,作業が早く進みます。

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↑茅束の中からサワガニが出て来ました!


湿った茅をより分け,茅束の長さを揃えたら,次は切り揃え。
ススキの穂の部分と茎の部分とに切り分けていきます。
茅束は,押切という道具で切っていきます。
少しずつ茅束を押し回しながら切り込みを入れていきます。

DSCF0783.jpg












↑コツがつかめないうちは大苦戦!


下で茅束の切り揃え班が頑張っている間に,
差し茅部隊は屋根に上がって作業の準備です。
屋根の状態を見てみると,かなり痛んでいるのが分かります。
茅を押さえる竹が表面に露出してきています。
これは,早く修理してあげないと大変。
屋根の内側まで水が染み込んできて,家全体が傷んでしまいます。

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↑茅が土に戻って,植物まで生えてきています。

さて,それでは作業開始。
古くなった茅を抜き取って,空いた隙間に新しい茅を差していきます。
これが言葉で聞くと簡単ですが,やってみるととても難しい。
古くなった茅は土に戻って屋根の中身がスカスカなので,
抜き取った茅よりもたくさん差してやる必要があります。
奥の方が空洞になっている場合は,ススキの穂先で穴埋め。
この繰り返しで,古い茅をどんどん交換していきます。

DSCF0788.jpg
















↑屋根の修理としては最も簡単な方法です。

ちなみに,古い茅を抜き取るときに使う道具が長板。
呼び名はまちまちですが,作業したい場所をめくり上げられます。
この時,竹の真上でめくり上げると,竹が折れることがあります。
差し込む場所を注意して選びつつ,作業を進めていきます。

DSCF0809.jpg
















↑めくり上げると,屋根の中の状態もよく分かります。

作業は,屋根の下から上に向かって順に進めていきます。
民俗資料館の屋根は相当傷んでいたので,ほとんど新しい茅ですが,
定期的に差し茅を行っている民家では,古い茅も使えるものは再利用し,
その作業の繰り返しだけで数十年もたせているものもあるそうです。

DSCF0816.jpg
















↑差し茅をした部分は,若々しい色をしています。


手の空いた人は,このあとの作業で必要になる男結びの練習。
屋根の上に登っていくための足場を作るときや,
茅を押さえるための竹を結ぶときに必要になる結び方です。

CIMG2639.jpg












↑なかなか結び方が覚えられなくて苦戦中!

この日は,大垣市の広報担当の方が取材に来られました。
まだまだ広くは知れ渡っていないこのプロジェクトですが,
この広報をきっかけに少しでも広がって欲しいものです。

DSCF0798.jpg












↑広報担当の方も,茅葺き屋根に興味津々でした。

そして,出来上がった部分から順に出っ張った茅を叩き揃えていきます。
屋根の角を職人さんが担当して全体の屋根の出を調整しているので,
角に合わせて屋根全体のラインを調整していきます。
このラインが屋根全体の基準となるため,調整は非常に重要です。

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↑叩きすぎたら手で引っ張り出してまた叩き直します。

この日は,朝から空模様が悪く心配していた通り,お昼から雨が降り始めました。
急遽作業を中止して,茅が濡れないように古民家の軒下や木の陰などに
非難させる作業に追われる場面などもありましたが,何とか作業は続けられました。

そして,夕方からは地元のおばちゃんたちが作ってくださった猪鍋で
今日の作業に関わったみなさんとの交流会が開かれました。
これからの古民家の修理や活用方法,地元の昔話などなど
遅くまで盛り上がり素晴らしい時間となりました。

DSCF0822.jpg












↑一日目の作業が終了!お疲れ様でした。

明日も続けて参加するみなさんは,古民家に宿泊です。
遅くまで,研究やお仕事の話などについて熱く語りました。
囲炉裏を囲むという場の雰囲気のお陰なのでしょう。

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↑古民家が持つ独特の雰囲気のなせる技です!

明日の作業に向けて,眠りにつくのでした。

~つづく~


書き込み:榎本

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ススキですだれ作り

榎本です。

2007年度までの活動報告が一通り終わりましたので,
ようやく2008年度の活動記録を更新できるようになります。
今回は,2008年4月19日に開催したすだれ作りのご紹介です。
去年の12月に刈り取ったススキが乾燥してきましたので,
ススキを使ってすだれを作ることになりました。


実はちょうどこの頃,上石津町内にあった千珠ぼたん園が閉園し,
そのぼたんが緑の村公園に移植されることになりました。
古民家のすぐ前にあった敷地を利用してぼたん園が作られ,
そのぼたん園の周囲をススキすだれで囲む計画です。

まずは,職員さんにすだれ編みに使う道具の使い方を教わります。
そもそもすだれの編み方を知らない参加者ばかりなので,
この時点から知らないことの連続です。

DSCF0321.jpg












↑すだれの編み方を教わります。

すだれ編みの時に使う台はとても簡単な仕組みで,
切り込みが入った横棒と足だけで出来ています。
横棒に対して垂直の切り込みにおもりつきのひもを掛け,
横棒の長さより少し短めに切り揃えたススキを台に乗せます。
ひもを横棒の手前側と奥側に行き来させては新しいススキを乗せると,
台に乗せたススキに8の字にひもが架かって編まれるというものです。
文章で説明するととても難しいのですが,
実際に作業してみると,「こんな単純な作業ですだれは編めるんだ!」と,
素直に感動してしまいました。

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↑ある程度編むと慣れてきたのか,作業がはかどり出します。

覚えてしまえば簡単なすだれ編みですが,同じ作業の繰り返しで,
何だかみなさん作業に没頭してしまったようです。
雑談をしながらでも作業ができる楽しいものなので,
雨や雪で外での作業が出来ない日などには,
みんなで集まって作業をすると面白いのではないでしょうか。

DSCF0324.jpg












↑出来た部分は少しずつ手前に引き出していきます。

ある程度の長さになったら,最後のススキは竹に変えて編み終わりです。
書き忘れましたが,最初の一本目も同じように竹で編んでおきます。
出来上がってから見ると,思ったよりも隙間が…など目立ってきます。

DSCF0344.jpg
















↑今回は曲がったススキを多く使ったため,隙間が多いです。

普段やり慣れないすだれ編みを体験したことは,
作業の楽しさとともにその大変さを知ることにもなりました。
中国産のすだれがホームセンターで198円で売られているのを見ると,
なぜこの価格で生産できるのだろう,と
あちらでの賃金の安さを感じずにはいられません。
これからの時代に必要なものは,安い商品ではなく,
自国の問題は自国で解決できる,地域で解決できる
社会の仕組みを作り直すことだと思います。

DSCF0349.jpg












↑過去への執着ではなく,ここで新たな生き方を考えたいです。

今回は,スタッフ2名,参加者3名の少人数でのイベントでしたが,
こうして少しずつ上石津や緑の村公園,そしてこの古民家の良さを
知ってもらうことができるのはとても嬉しいことです。

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↑作られたすだれはぼたん園の囲いになりました。

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↑参加された皆さん,ありがとうございます!


書き込み:榎本

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塚原遺跡公園の竪穴式住居

榎本です。

2007年度最後の報告は,関市の塚原遺跡公園への見学です。
2008年3月11日,塚原遺跡公園に復元された竪穴式住居の
屋根葺き替え作業を見学してきました。

塚原遺跡公園は,百年公園の近くにある工場敷地に囲まれて
ひっそりと佇む遺跡を復元した公園です。

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↑塚原遺跡公園の入口。竪穴式住居が2棟あります。


この竪穴式住居,縄文時代にあったとされる場所に復元されていますが,
その屋根の葺き方が茅葺きと同じ手法だという話を聞き,見学に来ました。
葺き替え作業をされているのは,ミニチュアモデルの講師をして下さった
荘川の茅葺き職人さんとそのお弟子さんです。
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↑今回葺き替えている住居のうち大きい方です。

03.jpg












↑小さい方は,ほぼ円形をしています。


日本全国で縄文時代の竪穴式住居は復元されていますが,
ここでは屋根を葺くときに仕上げの刈り込みをしていません。
それは,縄文時代には鋭利な鉄製の道具がなかったため,
現代のように屋根を刈り込めなかったと考えられているためです。
このような手法で屋根を葺いている竪穴式住居は,
ここ以外にも全国にいくつかあるようです。

04.jpg
















↑ギザギサの屋根。これでも水は流れ落ちていくそうです。


中にもこだわりがあり,使っている材料はほとんどが当時手に入るものばかり。
住居の構造である木材を固定するのも,つる性植物の枝などを使っています。

05.jpg












↑自然から手に入る材料で作られた住居内部。


公園の隅には,地元のシルバーの方々と子供たちが一緒に作った
竪穴式住居のミニチュア版がありました。
屋根葺きの材料は稲わらのみを使用しているとのことで,
耐久性に劣る分,毎年の材料集めが簡単という話でした。

07.jpg












↑ミニチュア竪穴式住居。これでも3畳くらいの広さはあります!


今回は,初めて見る職人さんの道具がありました。
その名も「開き針」。職人さん自らが考え出した道具です。
茅葺き職人さんは,自分たちの道具を使いやすいように自作したり,
カスタマイズしたものを作ってもらったりしています。
どうやらこの開き針,他の地域にもあるようなのですが,
職人さんはこのことを全く知りませんでした。
どこかで職人さん同士の思いが繋がっているのでしょうか。

06.jpg
















↑自ら道具を作るのが,茅葺き職人の常識です。


上石津の古民家が出来るよりも遙か昔から存在した竪穴式住居にも,
当時の人々の知恵や生き方が深く染み込んでいることが分かり,
ますます茅葺き民家に寄せる思いを強くした一日だったのでした。
いずれ,ミニチュア版竪穴式住居も作ってみたいと思います。


書き込み:榎本

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