ミニチュアモデル棟作り
2008.09.01 |Category …活動報告
榎本です。
今回は,2008年2月17日のミニチュアモデル棟作りの報告です。
1月に作った茅葺き屋根ミニチュアモデルの仕上げ作業として,
屋根のてっぺんに当たる棟を作る作業を行いました。
当日は雪が積もり,外での作業ができなかったため,
今回は民俗資料館内部で作業を行うことになりました。
毎年,この時期にはこの規模の積雪があるそうです。

↑当日は膝まで埋もれるほどのすごい雪でした。

↑足場を民俗資料館内に組んで,作業開始です。
前回参加していない参加者がいたこともあって,
まずは作業する足場作りと男結びの方法,
そして屋根葺き作業を行うことになりました。
屋根葺き作業は,屋根のてっぺんに棟を作りやすいよう
調節する必要もあったため行いました。

↑上に向かって屋根をどんどん葺いていきます。

↑もちろん今回も針が大活躍です!
屋根葺きが終わったところで,棟作りに入っていきます。
ミニチュアモデルは,向かって右側の断面が屋根内部の説明用,
左側には小棟を作っていくことになりました。
まず,茅の束を重ねて「あん」を作ります。
これは縁起を担いで奇数個に揃えるのが通例で,
今回は3束の茅束を使って「あん」を作りました。

↑写真左の杉皮が小棟,中央の茅束が「あん」です。
あんが出来たら,次はあんに対して垂直に茅束を乗せていきます。
この茅束は,通常は棟の反対側まで縄を通して固定しますが,
今回の作業では反対側の棟がないので,あんの裏側で固定します。
そして,茅束の上を杉皮で覆って水が染み込まないようにします。
さらに,杉皮の上から押さえ竹で棟全体を固定していきます。

↑茅束をあんに対して垂直に並べ,固定します。

↑更に杉皮を被せて押さえ竹で固定します。
ここで杉皮を固定した押さえ竹の縛り目の覆うように,
針目覆いという杉皮で茅束を巻いたものを乗せていきます。
これは,押さえ竹を縛るわら縄が雨で痛むのを防ぐためです。
このあと,棟の頂点に竹の飾りを付けることもありますが,
今回は棟が半分しかないので乗せることができませんでした。

↑針目覆いを固定しているところ。
最後に,屋根の勾配をがぎを使って調節したり,
飛び出した茅や杉皮をはさみで切り揃えたりします。
ここで手を抜くと,色々なところに水が溜まってしまい,
結果として屋根の寿命を縮めることになります。

↑水が溜まらないように最後の仕上げです。
当日は,ごみになった茅のくずを使って焼き芋を焼いたほか,
マンサクの枝でわら縄の代用ができることなど
色々な生活の知恵,職人の技を教えていただきました。

↑マンサクの枝をねじって,わら縄の代用品に。

↑茅のくずで焼き芋を焼きました。さつまいもは地元の八百屋さんで購入!
2回に渡っての茅葺き屋根ミニチュアモデル作成でしたが,
初めて茅葺き屋根に触れる参加者がほとんどで,
大変貴重な体験になったのではないかと思います。
これを機会に,民俗資料館の屋根葺き替え作業へ向けて
着々と準備をしていくことができればと考えています。
当日は2回続けて非常に寒い中での作業となりましたが,
餅つきや焼き芋など昔ながらの作り方でのご飯も楽しむことができ,
単なる茅葺き作業体験以上のものになったと思っています。

↑初めてとは思えない素晴らしい出来と,褒めて頂きました♪
書き込み:榎本
今回は,2008年2月17日のミニチュアモデル棟作りの報告です。
1月に作った茅葺き屋根ミニチュアモデルの仕上げ作業として,
屋根のてっぺんに当たる棟を作る作業を行いました。
当日は雪が積もり,外での作業ができなかったため,
今回は民俗資料館内部で作業を行うことになりました。
毎年,この時期にはこの規模の積雪があるそうです。
↑当日は膝まで埋もれるほどのすごい雪でした。
↑足場を民俗資料館内に組んで,作業開始です。
前回参加していない参加者がいたこともあって,
まずは作業する足場作りと男結びの方法,
そして屋根葺き作業を行うことになりました。
屋根葺き作業は,屋根のてっぺんに棟を作りやすいよう
調節する必要もあったため行いました。
↑上に向かって屋根をどんどん葺いていきます。
↑もちろん今回も針が大活躍です!
屋根葺きが終わったところで,棟作りに入っていきます。
ミニチュアモデルは,向かって右側の断面が屋根内部の説明用,
左側には小棟を作っていくことになりました。
まず,茅の束を重ねて「あん」を作ります。
これは縁起を担いで奇数個に揃えるのが通例で,
今回は3束の茅束を使って「あん」を作りました。
↑写真左の杉皮が小棟,中央の茅束が「あん」です。
あんが出来たら,次はあんに対して垂直に茅束を乗せていきます。
この茅束は,通常は棟の反対側まで縄を通して固定しますが,
今回の作業では反対側の棟がないので,あんの裏側で固定します。
そして,茅束の上を杉皮で覆って水が染み込まないようにします。
さらに,杉皮の上から押さえ竹で棟全体を固定していきます。
↑茅束をあんに対して垂直に並べ,固定します。
↑更に杉皮を被せて押さえ竹で固定します。
ここで杉皮を固定した押さえ竹の縛り目の覆うように,
針目覆いという杉皮で茅束を巻いたものを乗せていきます。
これは,押さえ竹を縛るわら縄が雨で痛むのを防ぐためです。
このあと,棟の頂点に竹の飾りを付けることもありますが,
今回は棟が半分しかないので乗せることができませんでした。
↑針目覆いを固定しているところ。
最後に,屋根の勾配をがぎを使って調節したり,
飛び出した茅や杉皮をはさみで切り揃えたりします。
ここで手を抜くと,色々なところに水が溜まってしまい,
結果として屋根の寿命を縮めることになります。
↑水が溜まらないように最後の仕上げです。
当日は,ごみになった茅のくずを使って焼き芋を焼いたほか,
マンサクの枝でわら縄の代用ができることなど
色々な生活の知恵,職人の技を教えていただきました。
↑マンサクの枝をねじって,わら縄の代用品に。
↑茅のくずで焼き芋を焼きました。さつまいもは地元の八百屋さんで購入!
2回に渡っての茅葺き屋根ミニチュアモデル作成でしたが,
初めて茅葺き屋根に触れる参加者がほとんどで,
大変貴重な体験になったのではないかと思います。
これを機会に,民俗資料館の屋根葺き替え作業へ向けて
着々と準備をしていくことができればと考えています。
当日は2回続けて非常に寒い中での作業となりましたが,
餅つきや焼き芋など昔ながらの作り方でのご飯も楽しむことができ,
単なる茅葺き作業体験以上のものになったと思っています。
↑初めてとは思えない素晴らしい出来と,褒めて頂きました♪
書き込み:榎本
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